お役立ちコラム

親知らずを抜かない年齢別リスク

親知らず

親知らずは上下合わせて全部で4本生えてくることがありますが、このすべてが揃っている人、完全に揃ってはいない人、全くない人など生え方はさまざまです。なかには、歯茎に埋まってしまったり傾いて生えてきたりと、正常に生えてこないこともあります。こういった場合には、ほかの歯に悪影響を与えることもあるため、歯医者で治療や抜歯を行うことも考えられます。

仮に抜歯を行うとした場合、注意しなければいけないのが抜歯によるリスクです。実は、親知らずは20歳前後で抜くのが最もよいとされていて、ほかの年代ではさまざまなリスクが挙げられます。20歳前後で親知らずを抜かないと、後々どのようなリスクが考えられるのでしょうか。

■20歳前後が最適な理由
年齢別リスクの前に、なぜ20歳前後が最適なのかについて簡単にご説明します。まず、「歯茎や骨が治りやすい」ということが挙げられます。親知らずを抜歯した後、その部分は傷口となります。これを塞ぐのが歯茎や骨で、20歳前後は治癒力が高いため早く塞がるのです。

次に、腫れや痛みが少ないことも挙げられます。異常な生え方をしている親知らずを抜歯する場合、骨を削ったり歯を割ったりといったことが必要です。歳を取ると歯や骨が硬くなり、この作業に時間がかかります。すると骨が空気に触れる時間が長くなり、そのせいで痛みや腫れが強くなります。そのため、まだ歯や骨がやわらかい時期の抜歯が推奨されるのです。

■年齢別のリスク
前述のように、親知らずの抜歯は20歳前後で行う方がよいとされています。では、20歳前後で抜歯を行わなかった場合、どのようなリスクが考えられるのでしょうか。

・30代〜40代
10代や20代で代表的な歯の疾患といえば、虫歯が挙げられます。これが30代や40代になると、歯周病が圧倒的に多くなってきます。30代の日本人のなかで、歯周病にかかっているのは8割ともいわれているのです。この歯周病が、20歳前後で親知らずを抜歯しなかった場合のリスクとなります。親知らずがまっすぐ生えなかった場合、親知らずとその前の歯との間に深い歯周ポケットができてしまうことがあります。その結果、歯周病のリスクが高まるのです。また、30代以降になると回復力が衰え、抜歯した後の傷が塞がりにくくなります。これも歯に関する疾患の原因となるため、抜歯自体のリスクもあります。

・50代〜
30代・40代の頃のリスクは、歯周病という歯の疾患に関するものでした。もちろん、50代以降にもつきまといますが、もっと大きなリスクも考えられます。50代になると、体力の衰えや体の機能の低下などから大きな病気にかかることも増えます。そうなると、抜歯をするだけでも主治医への確認が必要となり、体の状況によっては抜歯することができないといった事態にもなります。体にかかる負担も大きくなるので、若い頃のようにすぐ抜歯というわけにはいかないのです。
また、30年以上もの間、異常な生え方の親知らずを放っておくと、骨とくっついてしまうことがあります。この状態の親知らずを抜歯する場合は骨ごと削る必要があるため、大掛かりな施術をしなければいけません。

■年齢によっては抜歯をしない選択も
今回ご紹介したように、親知らずを抜く場合はできるだけ早いうちに行動に移さなければいけません。歳を重ねるにつれて、親知らずによるリスクはどんどん高まっていきます。しかし、高齢になってからの抜歯はそれ自体が難しくなってしまい、抜歯をすることが必ずしも最善であるとはいえなくなってしまいます。高齢になるまで親知らずの抜歯をしていなかった場合には、抜歯せずに薬で現状維持に務めるというのも選択肢の1つです。

一覧へもどる