お役立ちコラム

歯茎の炎症に効く……歯周病や歯槽膿漏の2つの方法

歯周病

■対歯周病・歯槽膿漏の原因除去療法
原因除去療法とは、その病気の根本的な原因を解決しようとする治療方法のことです。病気の原因そのものから治療を始めるので、かなり長期的な治療になります。歯周病の原因はプラーク(歯垢)です。ですので、歯周病の原因除去療法は、どれだけプラークを歯に残さないか、というものになります。スケーリングやルートプレーニングでプラークを直接除去するのはもちろん、患者自身が行うプラークコントロール(毎日の歯磨きなどで、口内のプラーク量をコントロールすること)への指導も、原因除去療法の一環です。スケーリングとルートプレーニング、プラークコントロールへの指導は歯周基本治療と呼ばれ、重度の歯周病に対しても行われます。軽度の歯周病の場合は、この歯周基本治療だけで治療が終わってしまうこともあります。

また、歯の根にできてしまった歯周病の病巣を取り除くために行われる手術なども、原因除去療法だといえるでしょう。病巣そのものを除去し、病巣が再発しないよう薬剤で処置をする歯周外科治療は、中度から重度の歯周病に対しての原因除去療法です。治療後の定期健診(メンテナンス)も、新たな問題をいち早く発見し、再発を防ぐという意味では原因除去療法のひとつです。

■対歯周病・歯槽膿漏の対症療法
歯周病の症状には、歯茎の腫れや出血、それに伴う痛みがあります。腫れや痛みといった症状にのみ対処する治療方法を、対症療法といいます。そのときに起こっている症状にのみ対処するので、時間はかかりませんが、症状が出るたびに行わなくてはいけません。腫れや痛みに対して痛み止めを飲んだり、腫れている部位に薬を塗布したりして症状に対処することが主な対症療法ですが、薬剤やスケーリングで一時的にプラークを除去することも対症療法にあたります。しかし、一時的にプラークを除去しても、日々の食事をしていれば、またプラークが溜まってしまいます。対症療法を行うときには、歯科で行う原因除去療法と並行するといいでしょう。

腫れを落ち着かせるための薬を塗布するときも、口内の汚れを少しでも落としてから塗布すると、歯周病菌の減少の助けになります。口内に薬を塗布する前には、できるだけ歯磨きをしてからにしましょう。また、腫れが落ち着いたからといって歯磨きを怠ると、せっかく治まった症状が逆戻りしてしまいます。痛むでしょうが、腫れが落ち着いたときこそきちんと歯磨きを行いましょう。対症療法と原因除去療法を組み合わせることによって、症状の改善を少しずつ早めることにつながるのです。

■歯周病治療と並行して行いたい、生活習慣の改善
歯周病は生活習慣病ともいわれ、個人の生活習慣と深く関わっています。喫煙は歯周組織の抵抗力を弱めてしまいますし、過度の飲酒は唾液の分泌を抑えてしまいます。患者ひとりひとりの生活習慣を改善することで、歯周病の完治へ少しでも近づくことができます。
また、唾液の分泌に関わる自律神経が乱れてしまうため、ストレスにも気をつけましょう。自律神経が乱れると、唾液の分泌に関わる副交感神経が活動できなくなり、口内を中性に保つことができなくなってしまいます。

現代社会において、歯周病は深刻な問題のひとつとなっています。現在は原因除去療法と対症療法の2つをバランスよく用いることで、ひとりひとりに合った治療が行えるようになりました。痛みは、体に異常が出ているサインです。歯周病による腫れや痛みは市販の薬でも抑えることができますが、強い痛みや大きな腫れを感じたら、すぐに歯科を受診しましょう。未来の健康のためにも、忙しさにとらわれずに早めの受診をおすすめします。

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