お役立ちコラム

歯周病や歯槽膿漏の予防に効果的な生活習慣

歯周病

■長寿大国日本における歯の寿命
平成元年から厚生労働省が行っている、80才までに20本の歯を残そうという「8020運動」をご存知でしょうか。20本以上の歯があれば、食生活においてほぼ満足することができるといわれており、「自分の歯で食べる楽しみ」を生涯味わえるようにと始められました。
ところが、平成23年度時点での調べによれば、20本以上の歯を保有しているのはおおむね69才までとなっており、80才で20本の歯を保有するのは未だ難しい状態です。長寿大国と言われる日本ですが、歯の寿命は体の寿命に追いつけていません。今回は、少しでも多くの歯を残すために効果的な生活習慣をご紹介します。

■歯周病や歯槽膿漏の改善に効果的な生活習慣
歯周病や歯槽膿漏は、口内で細菌が繁殖して起きる病気です。口内環境を改善する手段として最適なのは歯磨きですが、歯磨きを徹底した上でさらにもう1つ、「免疫力」も重要になってきます。体の中で悪いはたらきをする細菌と戦う力が免疫力です。細菌によって引き起こされる歯周病や歯槽膿漏も、免疫力が関係します。毎日の丁寧な歯磨きに加えて、免疫力を向上させる生活習慣をいくつか取り上げてみましょう。
・ものをよく噛む
食事をよく噛んで食べると唾液が分泌され、細菌が作り出した酸を中和してくれます。また、唾液が分泌されることによって胃腸の消化・吸収力が高まり、免疫力の向上に繋がるのです。
・睡眠時間をきちんと取る
眠れないと免疫力が低下してしまい、病気になりやすくなってしまいます。これは口内も同様で、睡眠時間が足りないと唾液の分泌が抑えられ、細菌が繁殖しやすい環境になってしまうのです。歯周病や歯槽膿漏を予防するためにも、ストレスや疲れを感じたら無理せずに体を休めましょう。
ストレスによって口内が乾燥すると、口臭が引き起こされることがあります。これも口内で繁殖した細菌が原因ですので、口臭を指摘されたときは、疲れていないか、ストレスが溜まっていないかを振り返ってみましょう。
・喫煙しない
煙草は血管を収縮させ、血液の流れを阻害してしまいます。血液の巡りが悪くなると体の機能が少しずつはたらかなくなり、免疫力の低下につながります。また、煙草の吸いすぎは動脈硬化や心筋梗塞など、命に関わる危険な病気になってしまうリスクが高くなってしまうのです。喫煙は口内環境だけでなく、体全体にも影響を与えます。歯周病や歯槽膿漏でお悩みの場合は、喫煙の習慣を少しずつやめられるよう改善するといいでしょう。

■歯周病とメタボリック・シンドロームの関係性
歯周病や歯槽膿漏は、口内だけではなく全身にも影響を与えます。その中でも注目されているのが、歯周病や歯槽膿漏とメタボリック・シンドロームの関係性です。
歯周病や歯槽膿漏になると、歯茎が痛んで食べ物を咀嚼するのがつらくなってしまいます。するとあごの機能が低下し、食べ物をあまり噛まずに飲み込んでしまうようになり、食事の量や回数が増えて太ってしまうのです。また、歯周病菌が血管に入り込み、血糖値をコントロールするインスリンのはたらきを阻害してしまうため太りやすくなるということも、最近の研究によってわかってきました。
肥満気味、メタボリックシンドロームの人は歯周病を起こしやすいということも判明し、現在は歯周病とメタボリック・シンドロームが密接に結びつき、お互いを悪化させてしまうという可能性が示唆されています。

免疫力を向上させ、メタボリック・シンドロームと歯周病の関係を打ち壊すためには、よく噛んで食事をすることや適度な運動と睡眠が大切です。こうした生活習慣の改善に加え、歯科の定期健診で口内に問題がないかをきちんと確認しましょう。

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