お役立ちコラム

放っておくと危険!歯周病の進行が原因で全身疾患に

歯周病

もし歯周病になってしまったら、入れ歯やインプラントにすればいいか……なんて思っていませんか?歯周病は、細菌によって歯肉が炎症を引き起こす病気です。そして、最終的には歯を支えている骨を溶かしてしまいます。今は歯の医療も進化をしているので、歯周病になって歯が抜けてしまったとしても、入れ歯やインプラントで再生することが可能です。

しかし、歯周病という病気はただ歯が抜け落ちるだけではないのです。歯周病が進行すると、脳梗塞や心筋梗塞などの全身疾患を引き起こすことがあります。

■歯周病が関係している疾患
歯周病は、細菌によって歯肉に炎症を引き起こすだけでなく、深い歯周ポケットの溝に入り込むことで、歯肉の血管を通じて体の至るところに細菌を循環させてしまいます。これによって、全身の組織や臓器に影響を及ぼすのです。近年の研究から、歯周病が多くの疾患に影響を及ぼし、発症や進行のリスクとなることが明らかにされています。

歯周病によって引き起こされる可能性があるとされている病気には、以下のものがあります。

・誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)
誤嚥性肺炎は、細菌が唾液や胃液とともに肺に流れこむことで生じる肺炎のことです。肺炎にもさまざまなものがありますが、我が国の65歳以上の人は肺炎によって死亡することが最も多いとされています。また、その大部分を占めるのが、誤嚥性肺炎なのです。

・糖尿病
糖尿病には、網膜症・腎症・神経障害・末梢血管障害・大血管障害などの合併症があります。また、歯周病はこれらに続く、第六の合併症ともいわれています。実際に糖尿病の患者の多くには重度の歯周病が見られます。

・骨粗しょう症
骨粗しょう症は、全身の骨強度が低下して骨がもろくなってしまう病気です。骨がもろくなることで、骨折しやすくなってしまいます。骨粗しょう症の患者において、歯周病が進行しやすい原因となるのは、エストロゲンの欠乏です。エストロゲンの分泌が少なくなると、全身の骨がもろくなるだけでなく、歯を支えている骨ももろくなってしまいます。そのため、歯周病の進行が加速させられてしまうのです。

■胎児に悪影響を及ぼす可能性もある
前項で説明した疾患は一部で、この他にもメタボリックシンドロームや早産などの原因となるともいわれています。早産の原因とされているのは、女性ホルモンです。エストロゲンという女性ホルモンは、ある特定の歯周病の原因となる細菌の増殖を促します。また、歯肉をつくっている細胞は、エストロゲンの標的となるといわれています。

さらに、これらのホルモンは、妊娠終期には、月経時の10倍〜30倍になるとされているので、妊娠中は歯周病にかかりやすいですし、歯周病になることで早産などを引き起こしてしまうこともあるので注意しなければなりません。

妊娠中に歯周病の治療を行うのは、歯はもちろん、体や赤ちゃんにも大きな負担となってしまうため、あまりおすすめできません。安心して元気な赤ちゃんを産むためにも、歯周病の治療は妊娠前に行っておきましょう。

■歯周病になったら早く治療をしよう
歯周病の予防や治療は、全身のさまざまな疾患の予防や治療に役立つことになります。ですから、健康的に長生きをするためにも歯周病を予防するのはもちろんのこと、歯周病になってしまったら早期に治療を行うことをおすすめします。

また、予防だけでなく、原因もきちんと理解しておき、その原因を断つことから始めましょう。歯周病の原因は細菌だけでなく、喫煙などの生活習慣も大きく関係しています。毎日の歯磨きだけでなく、生活習慣の見直しも行いましょう。

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