お役立ちコラム

なかなか真っ直ぐに生えない親知らず、その原因は顎の幅にあった

親知らず

現代日本人の顎は、昔に比べて小さくなっています。
巷で美人と言われている人や芸能人などを見ていても、小顔でシュッとした顎をしていることが多いもの。
これは硬いものをあまり食べなくなったために起こっている変化であり、食生活が顔の形を変えるというひとつの証明です。
そんな顔の変化を喜ばしく思っている人がいる一方で、歯科という観点から見た場合には問題視されることも。
その問題視されている原因のひとつが、親知らずです。
親知らずと顎の変化には、いったいどのような関係があるのでしょうか。

■異常な生え方をする親知らず
親知らずは上下左右の最も奥の歯のことで、正しくは智歯と呼ばれます。この親知らずは4本全てが生える人もいれば、上の歯だけが生える人、下の歯だけが生える人、全く生えない人などさまざまです。こういった個人差がある結果、噛み合わせが悪くなったりする場合があります。
また、親知らずが正常に生えてくる人もいれば、斜めに生えたり横に生えたり、埋没したままだったりといった異常な生え方をする人も。なぜこのような異常な生え方をするのかですが、これこそが顎が小さくなったことによる弊害。
昔ならまだしも、現在は食生活の変化から顎が小さくなっているため、もともと生えている歯だけで顎のスペースがほとんど埋まってしまいます。親知らずはそこに割り込んで生えてくるため、異常な生え方をしてしまうというわけです。この仕組みに納得できるとはいえ、このように異常な生え方をした親知らずはさまざまな病気や症状を引き起こす引き金ともなるので、早急に治療する必要があります。

■異常な生え方だけじゃない
前述のように、食生活の変化によって顎が小さくなり、これが原因で親知らずが異常な生え方をするという弊害が発生するようになりました。しかし、食生活の変化が原因で起こる問題はこれだけではないのです。
たとえば親知らずが全く生えてこない人もいるといいましたが、これも食生活の変化によるものです。これは歯の退化によるもので、食生活の変化によって人間の体が歯を不要だと感じている証拠。あるデータによれば、上の親知らずがない人は8割、下の親知らずがない人は7割だともいわれています。また、歯そのものの退化も指摘されていて、親知らずの手前の奥歯が三角形に変形して噛む力が弱くなっている傾向がみられます。親知らずが生えてこないだけならまだしも、こういった形状の変化や歯の欠損などが増えているのは大きな問題だといえます。

■しっかりとした顎を作るために
親知らずが異常な生え方をしたり、生えてこなかったり、永久歯が変形したりと、食生活の変化が原因で起こる弊害はさまざまです。親知らずによる歯のトラブルを生み出さないためには、しっかりとした顎を作ることが大切になります。そのためには、現代人の食生活を見直し、硬いものを食べるようにしなければなりません。
日本では昔から、噛むことを習慣づけるために硬い食べ物がよく食べられていました。干物などは、その代表的なものです。また、軟らかいご飯でもしっかりと噛むことを教えられてきました。こういった習慣は、顎を丈夫にしてくれます。
顎を丈夫にすると、異常な生え方の親知らずがなくなるだけでなく、健康にもいい影響を与えます。たとえば肩こりや頭痛といったものは、噛み合わせが原因で起こっていることもあるため、そういったものに悩まされる人が減ります。肩こりや頭痛がなくなれば余計なストレスもたまらなくなるので、体の調子も必然的によくなります。そもそもよく噛んで食べることは、消化吸収にもいいのです。
こういったことから、しっかりとした顎を作ることは親知らずの問題だけでなく、健康的な生活を送るためにも重要なことなのです。

■次世代のためにも
親知らずがきちんと生えるようにするためには、しっかりとした顎を作ることが大切です。これは今すぐどうこうできる問題ではなく、自分自身の顎についてはもう治しようがありません。しかし、自分の子どもや孫など次世代以降の食生活をきちんと考えることで、あとの世代の余計な悩みをひとつ解消することができます。次の世代たちのためにも、食生活の改善を考えてみてはいかがでしょうか?

一覧へもどる