お役立ちコラム

5つのタイプの体質それぞれに適した漢方での口臭治療法を紹介

口臭

口内の悩みというのは、何も虫歯や親知らずといった歯に関するものだけではありません。
たとえば口臭などは、気になるもののひとつではないでしょうか。
近年は口臭を抑えるためのガムなども販売されていますが、そういったものでは根本的な解決には至りません。
きちんと口臭を抑えるためには、口臭治療を行う必要があります。
口臭の治療にはいくつか方法がありますが、そのなかのひとつに漢方による治療があります。
漢方といえば病気の治療や予防などでよく利用するものですが、実は口臭治療にも使われているのです。

■口臭治療で処方される漢方薬
口臭治療で処方される漢方薬は、その口臭がどういった原因で発生しているのかによって変わります。ここでは、口臭が発生する原因別に処方される漢方薬をご紹介します。

・血行不良による口臭の場合
血行不良による口臭の場合、漢方薬で血液をサラサラにすれば自然と口臭も治まります。このタイプの人は口臭だけでなく、目のクマや爪、唇、歯茎などが変色する特徴がありますが、こういった症状も改善することができます。
このタイプに処方される漢方薬は、きゅう帰調血飲や桂枝茯苓丸、血府逐瘀湯などがあります。きゅう帰調血飲は産後の神経症や体力低下の改善、桂枝茯苓丸は更年期障害や血の道症の改善、血府逐瘀湯はのぼせや動悸の改善などに効果的な薬です。

・乾燥による口臭の場合
口臭の原因のひとつに、乾燥によるものもあります。体の水分が枯渇することで唾液の分泌量が低下し、その結果として口臭が発生します。乾燥による口臭の場合は、潤いを与えることで症状が改善されます。
このタイプに処方される漢方薬は、滋陰降火湯や清心蓮子飲、麦門冬湯などがあります。滋陰降火湯は喉や皮膚の乾燥の改善、清心蓮子飲は口や舌の乾燥の改善、麦門冬湯は空咳や喉の乾燥の改善などに効果的な薬です。

・粘性のある痰が原因の口臭の場合
粘性のある痰をためこんでしまう体質の場合、胃もたれやゲップが頻繁に起こり、それが口臭の原因となってしまいます。また、このタイプの人にはむくみや便秘、下痢といった症状もみられます。症状を改善させるためには、たまっている痰をどうにかする必要があります。
このタイプに処方される漢方薬は、竹筎温胆湯や半夏厚朴湯、茯苓飲などがあります。竹筎温胆湯は咳や痰の改善、半夏厚朴湯は神経性の胃炎や喉の違和感の改善、茯苓飲は吐き気や胃もたれの改善などに効果的な薬です。

・実熱体質が原因の口臭の場合
実熱体質とは、炎症を起こしやすく口内炎などができやすい体質のことです。顔や目、手のひらなどが赤く変色するため、見た目にも熱を持っているように見えます。このタイプの人は、体の熱を冷ますことで口臭を改善することができます。
このタイプに処方される漢方薬は、温清飲や黄連解毒湯、排膿散及湯などがあります。温清飲はのぼせや皮膚炎の改善、黄連解毒湯はイライラやほてりの改善、排膿散及湯は化膿性皮膚疾患の改善に効果的な薬です。

・機能低下が原因の口臭の場合
体の機能が低下すると、体が冷えて血流が悪くなる体質の人がいます。こういった体質は気血両虚や陽虚と呼ばれ、このタイプの人はそれほどきつい口臭でもないのに自分の口臭に過敏になってしまいます。漢方薬によって体を温めて気力を回復させると、こういった症状は治まります。
このタイプに処方される漢方薬は、十全大補湯や補中益気湯、六君子湯などがあります。十全大補湯は倦怠感や手足の冷えの改善、補中益気湯は体力低下や胃腸機能低下の改善、六君子湯は胃腸虚弱や胃痛の改善などに効果的な薬です。

■漢方薬で治療するメリット
前項でご紹介したように、口臭の原因となるものはいくつかあります。こういった口臭の治療に漢方薬を利用するのには、どのようなメリットがあるのでしょうか。
漢方薬を利用するひとつのメリットは、対応できる範囲が広いということ。漢方の概念のひとつである未病(病気と健康の間)の状態でも慢性的な疾患でも、漢方であれば対応することができます。近年は歯科医師の間でも漢方を取り入れることが増えていて、口臭治療だけでなく口臭の原因となる疾患の治療にも利用されています。

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